強烈なキャラクターに元気をもらえる『ロマンシエ』(小学館文庫)原田マハ

原田マハ
そらいちくん
そらいちくん

そらいちで〜す!

今回は原田マハさんの『ロマンシエ』を読みました。可愛い表紙と強烈なキャラクターに元気がもらえる笑える本でした。

「ロマンシエ」はフランス語で「小説家」と言う意味で、小説家が物語の中心でした。でも、やっぱりそこは原田マハさんらしくリトグラフなど絵画の話がしっかりでてきます。ちょうどヴァロットン展でリトグラフを調べていタノですが、リトグラフがあまりできていなかったので、わかりやすく解説されていて勉強になりました。また、工房でどのような道具を使って作成されているかの話もかかれており、少しどんなところか理解できたのもよかったです。


ロマンシエ (小学館文庫)
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大好きになる強力なキャラクターたち

のっけからバタバタな独り言が面白い主人公美智之輔!本書はこの主人公の語りで話が進んで聞きます。

美智之輔が自分で自分の行動や妄想等にのりつっこみしていてテンポが良く、すらすら読めました。小説でこんなに楽しくて笑うことはないと思うくらいいいキャラクターです。色々な悩みもあったりしますが、前向きに捉えていく姿勢に惹かれます。主人公を応援したくなります。

主人公以外にも、猪突猛進な強烈な宇佐美、なぞのハルさん、サキちゃん、ムギさん魅力的なキャラクターばかりなので読んで楽しんでください!

本を読んでいるとパリはすごい素敵なところで、カフェの描写はもちろんでしたが、芸術家や様々なジェンダーや日本人などを受け入れてくれて生きやすい環境だと思いました。

実際には厳しいところもあるでしょうが…それでも、海外という場所で挑戦者を受け入れられるジェンダーも関係なく、自分を知らない人がいる環境に身を置けるのは羨ましいなーと思いました。

アートシーンの話は少ないですが、パリの魅力や楽しいキャラクターを観て元気がもらえる小説でした。

あらすじ

乙女な心を持つ美術系男子のラブコメディ!
 有名政治家を父に持つ遠明寺美智之輔は、子どもの頃から絵を描くことが好きな乙女な男の子。恋愛対象が同性の美智之輔は、同級生の高瀬君に憧れていたが、思いを告げることもないまま、日本の美大を卒業後、憧れのパリへ留学していた。
 ある日、アルバイト先のカフェで美智之輔は、ぼさぼさのおかっぱ髪でベース形の顔が目を惹く羽生光晴という女性と出会う。凄まじい勢いでパソコンのキーボードを打つ彼女は、偶然にも美智之輔が愛読している超人気ハードボイルド小説の作者。訳あって歴史あるリトグラフ工房idemに匿われているという。
 過去にはピカソなどの有名アーティストが作品を生み出してきたプレス機の並ぶその工房で、リトグラフの奥深さに感動した美智之輔は、光晴をサポートしつつ、リトグラフ制作を行うことになるが、ある大きな転機が訪れる。

小学館HP「https://www.shogakukan.co.jp/books/09406603」
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