モネ、モネ、モネ、モネ‼︎モネの作品のみの展示会!
モネに囲まれて息次ぐ暇もないくらい感動と癒しと驚きを与えてくれる。
素早いタッチやモネが見た風景をそのままに、同じ構図で色々な時間帯で楽しめる風景画や連作。
モネの感情までも伝わってくる絵画をみれる至福の時間でした。
上野の森美術館で開催されている『モネ 連作の情景』を観てきました。
「100%モネ」というキャッチフレーズに相応しい展示会で、最初から最後までモネを堪能できました。
【絵を観て気付いたこと】
モネ絵をずっと観ていると色々気づくことがありました。特に3つ改めて凄いな〜と思ったことがあるので挙げてみます。
①タッチの細かさと速さ
他の展示会でモネの絵は何作か観たことある記憶はありますが、何作も観ていると筆をサッサって描きそのままの印象を残そうと凄いスピードで描いているのがわかります。(そういう気がしただけかもですが笑)
『ザーン河の岸辺の家々』(1871年)緑色の家と水辺に映るその家を描いた作品では、横にサッサと描いているタッチてますが、水辺は細かく色々で塗られており少し離れて鑑賞すると立体感がでて本当に目の前に現れる感じがします。
色々な絵でそのことがわかりますが、特に凄いのは輪郭などの境目が絵の具で重なったりしているはずなのに、木々や山、川などの境目がちゃんとわかり、その上遠近がはっきりわかるのです。
絵を描いたことはありませんが、想像してみてもあの構図を見たまんまサッサと描くのは容易じゃないことはわかりました。
②グルグル
僕は空を見るのが好きで、特に雲の移り変わりを見ているのは大好きで飽きません。
朝日を浴びまた雲の変化や昼の風の流れで色々な形になり動物に例えたり、夕日の光でまた変化するのを楽しんでいます。
そんな僕の好きな雲ですが、モネの描く雲は自然の雲と同じくらい綺麗で大好きです。
ふわふわと浮かんでいる感じはもちろん、陽を浴びた雲の微妙な色合い、色々な形。
どれをとっても観ていて癒されました。そんなモネの雲を見ていると少し面白いのを見つけました。
基本的にはサッサと描いたような筆使いなのでかすれた感じがでているのてますが、なかにははっきりとした線で渦巻いている箇所が何箇所かあるのです。(知っている人は知っているのかもでお恥ずかしいですが笑)
初めての発見で感動して「ゴッホもこれをみていたのかなー」と想像してたのしんでいました。
よく見ないととその線は一見わかりませんが、絶妙なアクセントになり絵のバランスをとっているように思えました。
③自然への愛
モネといえば睡蓮などのジヴェルニーの風景など自然の風景画が多いと思います。
今回の展示会を観てやっぱりモネは自然が好きなんだな〜と思いました。
自然のありのままの変化を楽しむ。人ではなく自然というのをそのまま描く。
モネという画家を通した風景は喧騒や社会の汚れのようなものがなく綺麗な輝いた場所だけを見ている感じがして惹かれてしまうような気がしました。
【好きになった3点絵】
『ジヴェルニーの積みわら』(1884年)
積みわらは本当に一つだけ明るく輝いていた絵画です。
照明のせいかと思って見てみましたが他とあまり変わらない灯りだったので、絵画の光だということがわかりました。本当にそこにだけ日が当たっているような眩しいくらいの絵でした。
3つの積みわらとポプラの木、そして背景の雲が描かれ奥行きのあるパノラマ風の絵は目の前でその風景を見ているかのような錯覚に陥ります!
木々も動いているように感じ、気候まで伝わってきそうでした。
『ヴェンティミーリアの眺め』(1884年)
本展のポスターなどに描かれている絵画です。
この絵の構図が大好きで、下には目の前には木々の緑が広がり、視線を真ん中に映せば右側に街があり左側には入江が描かれています。
入江の青はエメラルドグリーンや深い青など爽やかな色が描かれていて息を呑む色をしています。
そして、上には山々と白っぽい薄く描かれた色と空のコントラストの配色と配置が自然の中に連れていかれ時間を忘れてずっと見ていたい気持ちにさせます。
『ルーヴル河岸』(1867年)
1867年春にルーヴル宮殿で許可を得て描かせてもらった時の絵画です。
サロンに出せたことの喜びやウキウキなどの感情が絵から伝わってくる絵です。
モネの生きた時代の街の風景が楽しめ、馬車など行き交う人も楽しく見るえます。
上半分は空、下半分が街並みというバランスも絶妙でその時代の2階のテラスのカフェでコーヒーを飲んでるような気分になれる絵でした。
【モネ展概要】
東京展は上野の森美術館で2023年10月20日(金)〜2024年1月28日(日)で開催しています。詳細は以下のURLをご覧ください。
https://www.monet2023.jp/
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